全国手話検定準1級の対策講座|筆記・読み取り・面接の勉強法

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全国手話検定準1級では、筆記の知識、手話の読み取り、手話での表現・会話をそれぞれ準備します。手話の単語に加えて、歴史や制度を整理し、話の流れを理解して、自分の考えを伝える練習に取り組みましょう。

この講座では、筆記で知識を整理する・映像から話の流れをつかむ・自分の考えを伝えて会話するという3つに分けて、勉強の進め方を紹介します。教材や復習PDFを使いながら、苦手な分野に合わせて練習を進められる構成です。

全国手話検定準1級・1級対応のDVD教材と筆記試験対策テキスト
準1級・1級対応の映像教材と、筆記の知識を整理するテキスト。練習する内容に合わせて使い分けます。

準1級で取り組む3つの試験

準1級は、社会生活の話題に加え、一部専門的な場面でも会話できる程度が目安とされています。試験は次の3つです。

試験公式案内で示されている形式この講座での練習
筆記解答欄から選ぶ穴埋め方式用語の意味を整理し、文章の中でも判断する
読み取り基本単語とストーリーを読み、マークシートで解答単語の見分けと、人物・出来事のつながりを確かめる
手話での表現・会話テーマに沿ったスピーチと、手話の質問への応答話を組み立て、追加の質問にも答える

形式は全国手話検定試験「準1級」の案内で確認しました。受験時には、その年度の案内も確認してください。

最初に3つとも少し試して、今つまずくところを見つけると、勉強の順番を決めやすくなります。筆記を全部覚えてから手話を始めるのではなく、短い時間でも並行して取り組める形を考えます。

筆記対策①|6科目を「説明できること」に分ける

筆記の範囲を眺めるだけでは、何から始めればよいか迷います。公式案内の6科目を、復習するときの問いとともに整理します。右の欄は、この講座で提案する学習の目安です。

筆記の科目復習するときの問い
聴覚障害者とのコミュニケーション手段とその特徴方法の名称だけでなく、特徴や使う場面を説明できるか
耳の仕組み、障害と社会環境耳の各部分の役割や、生活の中で生じる困りごとを整理できるか
聴覚障害者の暮らし家庭・学校・職場などの具体的な場面を思い浮かべられるか
ろうあ者の歴史人物や団体、出来事を、年代と意味を結びつけて覚えているか
聴覚障害者関連福祉制度法律や制度の名称、目的、変更点を区別できるか
手話の基礎知識手話のしくみや用語を、例と一緒に説明できるか

科目名は全国手話検定試験「準1級」の試験科目に沿っています。得意・苦手を確認するための一覧として使ってください。

年表は「年・名前・出来事・意味」を一組に

年号と出来事を「いつ」「誰・何」「出来事」「意味」の4つで結びつけて覚える学習方法のイラスト
年号だけでなく、誰・何に関する出来事か、何が変わったかまで一組で整理します。

歴史は時系列に並べ、年代と出来事を一緒に確認できる年表にまとめます。復習するときは、年号の欄だけでなく、出来事の欄も隠して、次の3つを確かめましょう。

  1. 年号を見て、人物・団体・出来事を答える。
  2. 出来事を見て、年代と前後の出来事を答える。
  3. 「それによって何が変わったのか」を一言添える。

同じ項目でも、問い方を変えると曖昧なところが見つかります。間違えたときは年表全体を最初から覚え直すより、混同した2つを隣に並べ、違いを書き足す方法もあります。

法律や制度は、似た名称との違いを確認

法律や制度を整理するときは、ノートに「名称/目的/何が変わったか」の3つの欄を作ってみます。年を覚える際は、成立・公布・施行のどれを指すのかも一緒に記録すると、異なる年を混同しにくくなります。

古い教材や過去問を読むときは、当時の説明と現在の制度を分けて確認します。分からないことがあれば、テキストの該当ページや公的な案内に戻れるよう、確認先もメモしておくと復習に使えます。

用語は、意味と場面をセットに

たとえば「情報保障」という言葉なら、名称を覚えるだけで終わらせず、「音声の案内を受け取りにくいとき、どんな方法で情報を伝えられるか」と、場面から考えてみます。

手話のしくみを学ぶときも、手の形・位置・動き・向き、表情や視線など、教材が説明している部分を実際の映像で確かめます。筆記で覚えた言葉を、映像で見る表現と結びつけて確認しましょう。

筆記対策②|過去問で見つけた苦手を学び直す

過去問を解いたら、正解数だけでなく、迷った問題・理由を説明できなかった問題も復習の対象にします。問題集の解説からテキストの該当箇所に戻り、何を覚え違いしていたのかを整理してみてください。

穴埋め問題では、用語だけを覚えるのではなく、前後の文章と合わせて意味が通るかも確かめます。正しい答えを入れた文章を読み直し、「なぜその言葉が入るのか」を説明できる状態を目指します。

答えを見た後に、もう一度思い出す

解説を読んだ後は、答えを見ずに思い出せるかを確かめます。

  1. 間違えた問題の解説を読み、テキストやPDFで該当項目を探す。
  2. 答えを閉じて、「何を覚え違いしていたか」を短く言う。
  3. 名称や年代を空欄にした、自分用の一文を作る。
  4. 翌日、その空欄を選択肢なしで埋めてみる。

自分用の文は、教材の問題文を丸写しするのではなく、確認したい内容を自分の言葉で短くまとめます。説明に迷ったところが、もう一度読む場所です。

下のPDFは、筆記の知識を整理し直すための復習資料です。最初から全ページを暗記しようとせず、苦手な項目から使ってください。

筆記の復習まとめ

全14ページ・無料・約3.6MBの学習用まとめです。

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このPDFについて

手話ライフの学習用まとめです。公式教材ではありません。テキストや過去問と合わせて復習にお使いください。2026年10月7日改訂。

読み取り対策|単語とストーリーを分けて復習する

読み取りでは、映像を繰り返し見ているうちに、手話そのものより答えを覚えてしまうこともあります。練習では、どの表現を見て、その答えだと考えたかまで確かめるようにします。

読み取りで迷った表現や、スピーチで使いたい単語の確認には、公式の学習案内で紹介されているDVD付きテキストが役立ちます。映像と解説を見ながら、話の中での使い方を練習できます。

改訂 DVDで学ぶ手話の本 全国手話検定試験準1級・1級対応改訂 DVDで学ぶ手話の本 全国手話検定試験準1級・1級対応短文・長文・会話の手話表現をDVDで確認できます。読み取りとスピーチの練習に。Amazonで商品を見る

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基本単語は、見分けるポイントを一つ決める

間違えた単語は、教材の解説と映像を確認し、似た表現との違いを探します。「位置を見落とした」「動きを最後まで見ていなかった」など、次に見るポイントを一つメモします。

その場で何度も繰り返すだけでなく、別の単語を挟んでから戻ると、順番の記憶に頼らず読み取れるかを確かめられます。単語リストの日本語を知っていても、映像ですぐ分かるとは限らないので、両方を確認します。

ストーリーは、人物と出来事をつなげる

友人3人が山へ行く予定を雨で美術館に変更した架空の話を、誰・予定・理由と変更・結果の4つで整理するイラスト
練習用の架空の例。友人3人が、雨で行き先を山から美術館に変更し、楽しめたという流れを整理しています。

ストーリーを復習するときは、次の順番で取り組んでみます。繰り返し再生や一時停止は、学習時の復習方法です。

  1. 最初は止めずに見て、誰の、どんな話だったかをつかむ。
  2. 見終わってから、人物・出来事・理由・結果を短くメモする。
  3. 答えと解説を確認し、分からなかった部分を見直す。
  4. 最後にもう一度通して見て、話のつながりを確かめる。

たとえば人物が複数出る話なら、「行った人」「誘った人」「断った人」を混同していないか確認します。数字や地名を一つ読み逃しても、そこで考え続けず、後の展開を追う練習もしておきましょう。

練習メモには「分からなかった単語」だけでなく、「単語は分かったが、誰の話か迷った」といったつまずきも残します。単語の復習が必要なのか、話の構成を追う練習が必要なのかを分けられます。

面接対策①|自分の経験からスピーチを組み立てる

スピーチの前には、受験番号と名前を手話で表すよう求められます。 受験番号の数字と自分の名前の表し方を確認し、落ち着いて伝える練習もしておきましょう。

スピーチでは、話す内容を整理する練習と、手話で相手に伝える練習を分けて進めます。日本語の原稿を一語ずつ手話に置き換えるだけでなく、誰が何をしたのか、何を伝えたいのかが分かる表現を考えましょう。

まずは、自分が経験したことや考えていることから、一つの話題を選びます。経験のない出来事を付け足す必要はありません。

話の順番考えること
伝えたいことこの話で一番伝えたいのは何か
具体的な出来事いつ、どこで、誰と、何があったか
気づきや理由なぜそう感じたか、考えがどう変わったか
これから今後どうしたいか、何を続けたいか
スピーチを「伝えたいこと」「具体的な出来事」「気づき・理由」「これから」の4つに分けて組み立てるイラスト
伝えたいことを決め、具体的な出来事と理由を添え、今後の考えにつなげます。

たとえば「手話を学び始めたきっかけ」なら、始めた理由を短く伝え、一つの具体的な出来事を話し、今の考えにつなげる形を試せます。これは練習用の話題で、出題を予想したものではありません。

最初は原稿を使っても、慣れてきたら「きっかけ/出来事/気づき」のような短いメモに変えてみます。文章を一字ずつ思い出すより、伝えたい内容を思い出せる状態を目指します。

基本単語を、話の中で使う

スピーチの話題を決めたら、準1級の基本単語の中から、内容に合う言葉を数語選びます。教材の映像で意味と表現を確認し、具体的な出来事や考えを伝える話の中で使ってみましょう。

単語ごとに練習した後は、前後の内容とつなげて表現します。録画や相手からの感想をもとに、選んだ単語の意味が話に合っているか、相手に内容が伝わるかを確かめてください。

録画は、一度に全部を直そうとしない

一人で練習する場合は、顔と手の動く範囲が入るように撮影し、次の3点を順番に見直してみます。

  • 内容: 誰の、何についての話かが最初に伝わるか。
  • 表現: 迷って止まるところや、手が見えにくいところはないか。
  • つながり: 出来事から理由、結論へと話がつながっているか。

受験する年度の案内で本番の時間や進行を確認し、時間を計りながら話す内容を調整してください。録画だけでは表現の正しさを判断しにくいため、機会があれば、ろう者や指導者に実際に見てもらい、伝わりにくい部分を確認しましょう。

面接対策②|スピーチの後の質問まで練習する

面接は、2分間のスピーチに続けて、3分間、手話の質問に答える流れです。複数の質問を受け、相手とやり取りするところまで準備しておきましょう。

6〜7つくらいの質問を目安に、続けて答える練習をしましょう。 たとえば「ろう者との交流」というテーマなら、印象に残った経験、日々の学習や心がけ、これからの活動などを尋ねてもらう練習ができます。

オリジナルの練習用質問例は、過去問の傾向「スピーチ後はどのくらい質問される?」にまとめています。原稿を最後まで表す練習に加え、自分が話したことについて、理由や具体的な経験を尋ねてもらいましょう。

3分間、複数の質問に答える練習

初めは、スピーチの内容について聞かれそうな質問を3つ考え、短いやり取りから始めます。この3つは、練習を始めるための数です。慣れたら、練習相手に質問を追加してもらい、2分間のスピーチと3分間の会話を続けて練習してください。

たとえば「手話の勉強を続けたい」という話なら、練習用に次の問いを用意できます。

  • どんなときに、勉強してよかったと感じますか。
  • 今、難しいと感じていることは何ですか。
  • これから、どのような場面で手話を使いたいですか。

答えは長くするより、まず聞かれたことに答えてから、一つ理由や例を添える形で練習します。相手に質問の順番を変えてもらうと、暗記した順番に頼らず応答する練習になります。

分からなかったときも、推測で話し始めるだけでなく、「もう一度お願いしたい」「どの部分を確認したい」という意思を伝える練習をしておきます。聞き返し方も含め、相手とやり取りしながら意味を確かめる練習をしましょう。

1回30分で取り組むなら|勉強の組み合わせ例

まとまった時間を取りにくいときの一例です。30分で全部を終わらせる必要はなく、苦手な分野に時間を多めに使って調整します。

時間の目安取り組むこと終わったときに残すもの
10分テキストや過去問で迷った1項目の復習意味を説明し直した一文
10分単語や短いストーリーの映像を見直す見落とした表現と、次に見るポイント
10分スピーチと質問への応答を練習次回直したいところを一つ

時間が足りなければ、筆記で復習する項目を減らしたり、読み取りの復習を翌日に回したりして構いません。できた量だけでなく、「何が分からなくて、次に何をするか」が残る勉強にしていきます。

実際に出た分野や面接テーマを見ながら復習する内容を選びたい方は、6年分を比較した過去問の傾向も活用してください。

最後に|次の勉強を一つ決める

準1級の対策を、すべて同じペースで進める必要はありません。今の自分に近いところから始めてみてください。

  • 筆記の名称が混ざるなら、PDFやテキストで似た用語を並べ、違いを一つ整理する。
  • 単語は分かるのに話を見失うなら、短い映像で人物と出来事をメモする。
  • スピーチが途中で止まるなら、伝えたい内容を3つのキーワードにする。
  • 質問への応答に迷うなら、短いやり取りから始め、慣れたら3分間、複数の質問に答える。

筆記で学んだことを手話や生活の場面と結びつけ、読み取りと表現・会話の練習にも生かしましょう。復習のたびに苦手なところを一つ整理し、次に取り組む内容を決めて進めてください。