全国手話検定5級 対策講座|単語・短文の読み取りと手話での会話
全国手話検定5級を受ける前、私は公式テキストと付属DVDを何度も見て、分からない手話をメモしていました。最初は単語を追うだけで精いっぱいでしたが、見直すうちに短い会話の意味も少しずつつかめるようになりました。
この講座では、手元の過去問題集を見比べ、5級で何を練習するとよさそうかを整理します。次回も同じ内容が出るという意味ではありません。試験の詳しい案内は、受験する年の公式資料で確認してください。

5級では何を読み取る?
確認した過去問題集には、基本単語と短文の読み取りが載っていました。単語では一つの表現を、短文では人物や出来事などを手話で見て捉えます。文字だけで答える練習では、手話を見分ける力を確かめきれません。
別に「手話での表現・会話」もあります。掲載された表現のテーマは、自分のこと、家族、趣味、好き・嫌い、得意・苦手など、身近な話題でした。1分ほど自分のことを表したあと、面接委員からの質問に手話で答える形です。過去問題集に面接での固定の質問文は載っていないので、質問を丸暗記する勉強にはしない方がよいと思います。
5級の到達目安を先に確かめる
全国手話検定試験の5級案内には、読み取りは基本単語と短文、続いてテーマに沿った手話での表現と質問への応答が示されています。公式のCan-doリストでは、あいさつや日常の数字、自己紹介や簡単な会話を読み取り、自分のことや家族、趣味などを手話で伝えることが5級の目安です。
過去問で繰り返し見かけた語は、公式の基本単語一覧の一部です。5級の基本単語一覧と教材の映像を軸に、出た語だけに絞らず学び、実際に手話を見て理解できるかを確かめてください。
5級で先に押さえたい出題の型
手元の過去問題集を見比べると、5級の短文では自分の名字、家族の人数、誕生日や曜日、家の近くの施設が繰り返し問われていました。広い話題に手を伸ばす前に、私は次の順で練習します。
| 練習の順番 | 5級で確かめたいこと | 練習の方法 |
|---|---|---|
| 1. 基本単語を読む | あいさつなどの基本語、指文字、数字 | 教材の動画を見て意味を答え、手の形・位置・動き・表情を見直す |
| 2. 自己紹介と家族の短文を読む | 名字、家族の続柄・人数、誕生日・曜日、家の近くの場所 | 「誰の話か」を先に押さえ、問われた名前・数字・場所を答える |
| 3. 自分のことを伝えて会話する | 家族、趣味、仕事・学校、好き・嫌い | 実際の自分の内容を短く表し、相手の質問を読み取って返す |
5級では自己紹介と家族の話を軸にすると、単語・短文・会話の練習がつながります。この優先順位は復習の目安で、次の出題や合格を約束するものではありません。
単語は、手話を見て確かめる
過去問を見比べると、同じ単語が複数の年版に出ることもありました。復習を始める手がかりにはなりますが、そこだけに絞らず、基本単語全体を教材の動画で確認したいと思います。

複数年版に出た語には、たとえば「うさぎ」「あいさつ」「歩く」などがあります。教材の動画を見て、自分でも表し、手話を見て意味を読み取れるかを確かめましょう。
私は、まずテキストの基本語を確認し、覚えにくい表現をDVDで見直すやり方が合っていました。

復習するときは、次の順番にすると弱いところが見つかります。
- 日本語の単語を見て、手話を自分で表してみる。
- テキストや付属DVDで、手の形・位置・動きを確かめる。
- 動画を見て意味を言えるか確認する。
- 似た表現や迷った表現だけをメモし、翌日もう一度見る。
過去問題集の「試験のポイント」では、似た手話を見分けるときに手の形・位置・動き・表情を確かめるよう勧めています。指文字や数字も、動画で見て読み取れるようにしておきましょう。手話は人や地域によって表現が異なることもあるため、検定の学習では使っている教材の表現を軸に確認すると迷いにくくなります。
単語が分からないときは、口の動きも手掛かりにする

初めて5級を受けるときは、「知らない手話が出てきたらどうしよう」と不安になることもあると思います。
私が5級に合格できたポイントの一つは、手の動きだけでなく、口元も見るようにしたことです。 手話の意味がすぐに分からないときも、選択肢の単語と口の動きを照らし合わせることで、答えを考える手掛かりになりました。
手話の意味がすぐに分からなかったり、似た表現で迷ったりしたときは、口元にも目を向けてみてください。私の場合は、手話だけでは迷っていた単語も、口元と合わせて見ることで、候補を絞りやすくなりました。
教材の動画で練習するときも、次の点を確認してみましょう。
- 手の動きを見て、分かる単語かどうか考える。
- 迷ったときは口元も見て、選択肢のどの単語に当てはまりそうか考える。
- 手の形・位置・動きや表情と合わせて、答えを確かめる。
口元だけで答えを決めるのではなく、手と顔の両方から手掛かりを拾うのがポイントです。普段の練習から、手元だけに集中せず、口元や表情も一緒に見ることに慣れておくとよいと思います。
短文は「誰が・いつ・どこで・何を」を追う
過去問の短文には、自己紹介や家族についての話があり、名前、家族構成、日付、場所などが形を変えて出ていました。単語が分かっても、誰についての話かを取り違えると答えが変わります。私は次の情報に分けて確認しました。
- 日時・数字:誕生日、曜日、時間など。
- 家族・人数:続柄と人数。
- 趣味・活動、仕事・学校:何をするか、どこで働くか・学ぶか。
- 場所:自宅の近く、外出先、通う場所など。
- 好み・評価、名前:好き嫌いや感想、自己紹介で示される名前。

私は動画を見るとき、最初は全部を一度に訳そうとせず、人物→数字や日時→場所→気持ち・活動の順に手がかりを拾う練習を勧めます。例えば家族の話なら、「自分のことか、家族のことか」「何人か」「何が好きか」を分けて捉えます。見終わったら、短い日本語で内容を言い直してみましょう。
手だけを追い続けず、顔や口元、視線も見ることを私は意識していました。見落としたところは止めて確認し、もう一度通して見る。付属DVDや手元にある手話教材でも、この練習はできます。
短文を練習するときは、最初に映像を止めずに見て、問われた情報を一つメモします。答えを確かめたら、迷った箇所だけ止めて見直し、最後にもう一度通して見ます。例えば「家の近くに何があるか」を問う文なら、場所を示す前後の表現まで確認します。翌日に同じ文を見て答えられるかも試してみましょう。
この練習には、5級対応のDVD付きテキストで短文の手話表現を見て、動きや表情を確かめる方法もあります。自分のことや好きなこと、仕事・学校について話す章もあります。
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表現と会話は、自分の話で練習する
確認した過去問題集の表現テーマは、いずれも自分や家族の日常につながります。まずは名前、家族、趣味、仕事や学校、好きなことを、自分の実際の内容で短く表してみてください。

私は面接が一番緊張しました。教材を相手に練習するのと、人を前にして答えるのは違います。手元の過去問題集に載る形式に合わせ、次のように一人での準備と、相手との応答を分けて練習します。
| 練習 | 実際にすること | 確かめること |
|---|---|---|
| 自分の話をする | 自分・家族・趣味・好きなことから、話せる内容を選び、約1分手話で伝える | 話す順番を決め、名前や数字を落ち着いて表せるか |
| 質問を受ける | 練習相手に質問の言い方を任せ、手話で読み取って短い文で返す | 用意した文章と違う聞かれ方でも答えられるか |
| 分からないときに聞き返す | 質問をもう一度お願いし、意味を確かめてから答える | 推測だけで答えを急いでいないか |
| 録画を見直す | 自分の話と応答を録画し、次の練習で一つ直す | 指文字・数字の向き、誰の話か、視線・表情が伝わるか |
練習相手がいない日は、自分の話を録画して見直すところまで進めます。質問を読み取る練習には、相手に実際に手話で尋ねてもらうことが必要です。家族構成や仕事など、話したくない個人情報を無理に詳しく話す必要はありません。自分が伝えやすい範囲の内容で準備してください。面接での質問文は固定で掲載されていないため、特定の質問と答えを丸暗記する練習にはしません。
面接で困りやすい場面と、その練習方法
手元の過去問題集の「試験のポイント」と掲載された合格者への講評を見比べ、面接の準備に使える助言を私なりに整理しました。講評は掲載された人へのコメントなので、そのまま全員の採点基準とは考えないでください。
| 困りやすい場面 | 過去問題集から拾ったポイント | 練習でできる対応 |
|---|---|---|
| テーマを見て話が出てこない | 自分や家族について、いくつかの話題を準備する | 「誰のこと→何が好き・得意か→具体的な一例」の順に、自分の事実を三つ選んで話す |
| 名前や人数が伝わりにくい | 指文字と数字は、速さより見やすさを意識する | 名前・家族の人数を録画し、手の向きと相手からの見え方を確認する |
| 家族の話で人物が混ざる | 家族を順序立て、誰について話しているか明確にする | 最初に一人ずつ紹介し、同じ人を指す位置が途中で変わらないか見る |
| 質問を読み取れない | 推測で答えず、もう一度表してもらう | 練習相手に聞き返す場面も作り、意味を確認してから答える |
| 「はい」「いいえ」だけで終わる | 短い説明を添え、相手と会話を続ける | 答えのあとに「何を・誰と・いつ」など一つだけ情報を足す |
| 手話に集中して相手を見られない | 顔、表情、視線、話す速さや区切りにも気を配る | 録画で手と顔が見えるかを確かめ、相手と向かい合ってもう一度話す |
例えば「趣味は何ですか」と手話で尋ねられたら、趣味を答えて、いつ・どこで・誰とするかを一つ加える練習ができます。「散歩が好きです。休みの日に公園を歩きます」は答え方を示す架空の例です。日本語の文をそのまま手話の語順として覚えず、自分の本当の内容を、習った表現で伝えてください。
面接の質問は決まった文章として掲載されていません。過去問題集で扱われた話題を参考に質問を作り、練習相手には順番や聞き方を変えて手話で尋ねてもらいましょう。
試験前の自己確認
これは公式の採点表ではなく、私が公式のCan-doリストと過去問題集の助言をもとに整理した確認表です。できない行があれば、その練習に戻れます。
| 確かめること | 自分で試す方法 | 迷ったときの戻り先 |
|---|---|---|
| あいさつ・基本単語・指文字・数字を読み取る | 日本語の答えを隠して教材の映像を見て、意味を言う | 手の形・位置・動き・表情、数字の向きを見直す |
| 短文から必要な情報を取る | 初めて見る順番で短文を見て、「誰・いつ・どこ・何を」のうち問われた内容を答える | 問われた情報と、見落とした箇所を確認する |
| 自分のことを伝える | 名前・家族・趣味などについて、手話で1分ほど話す | 指文字や数字を落ち着いて表し、誰の話か分かる順番にする |
| 質問を読み取って返す | 相手に予告なしで質問してもらい、分からなければ聞き返して短い文で答える | 相手の顔を見て、質問の意味を確かめてから返す |
一度できた内容も、順番や話す相手を変えると迷うことがあります。正解した数だけで判断せず、映像を見て理解し、自分の手話で伝え、質問に応じられるかを見てください。
動画問題ができるまでの進め方
手話ライフでは、過去問で繰り返し出た単語と、短文でよく問われた情報を参考に、オリジナルの読み取り動画問題を制作します。それまでは、①基本単語を覚える→②教材の動画で短文を読む→③自分のことを1分ほど表す→④質問への応答を練習する、という順番で進めるのがおすすめです。
一回の学習では、例えば単語を5語見直す→教材の短文を1本見る→自分の話を1分表すところまでで十分です。短文を見たあとは「誰・いつ・どこ・何を」をメモし、答え合わせで見落とした箇所だけをもう一度見ます。私も分からない単語をメモしてDVDに戻る練習を繰り返しました。
文字で「単語の意味」を選ぶ問題は復習には使えても、手話を見て読み取る試験の代わりにはなりません。読み取りの力は、動画で実際の表現を見ながら確かめましょう。
私が5級と4級を受験するまでに行った勉強は、5級・4級に合格するまでにした勉強にもまとめています。教材を絞って繰り返した流れを、必要なところから参考にしてください。