手話ができるネイリストになれたら

男性ネイリストと女性のお客様がデザインを相談し、「手話ができるネイリストになれたら」と書かれたイラスト
画像は将来のネイルサロンをイメージしたイラストです。

私はこれまで、美容師免許を取得し、ネイルやメイクについても勉強してきました。その一方で、手話の勉強も続けていて、現在は手話通訳士を目指しています。

美容と手話。一見するとあまり関係がなさそうですが、両方を学んでいるうちに、いつかこの2つを組み合わせた仕事ができたら面白いのではないかと思うようになりました。

特に今、将来やってみたいと考えているのが、手話でコミュニケーションができるネイルサロンです。聞こえる人も、聞こえない人も、誰でも気軽にネイルを楽しめる場所。そんなサロンを、いつか自分で作れたらと思っています。

ネイルと手話、どちらも好きだから

これまでネイリストになることを目指して、ネイルの練習や検定の勉強を続けてきました。ジェルネイルの道具やネイルマシン、ブラシ、カラージェルなども少しずつそろえています。まだ技術を磨く必要はありますが、将来は自分のサロンを開きたいという気持ちがあります。

ネイルの勉強のためにそろえたジェルネイル用品の一部。ネイルライト、ブラシ、カラージェルなど
ネイルの勉強のためにそろえてきた道具の一部です。

そして、手話を勉強するようになってから、ふと思うようになりました。「もし自分が手話のできるネイリストになれたら、どんなことができるだろう?」

ネイルの技術だけではなく、手話でお客様と直接コミュニケーションが取れたら、今までとは違ったサービスを提供できるかもしれません。美容も手話も、これまで自分が時間をかけて学んできたことです。いつか、その両方を生かせる仕事ができたらうれしいです。

「もう少し短く」が伝わらなかったら?

ネイルの施術では、お客様とのカウンセリングがとても大切です。爪の長さや形、ジェルの種類、カラー、デザイン、装飾の位置など、確認したいことがたくさんあります。

例えば、「もう少し短くしてほしい」「この色を少し薄くしたい」「この指だけ装飾を変えたい」といった細かな希望です。こうした希望は、仕上がりに大きく関わります。

もしコミュニケーションがうまく取れず、お客様が希望を十分に伝えられなかったら、せっかくネイルを楽しみに来てくれても、満足してもらえないかもしれません。

私が手話のできるネイリストになれたら、まずはお客様の希望をできるだけ丁寧に伺いたいと思っています。もしこれまでのネイルサロンで、思っていたことを十分に伝えられなかった経験がある方がいたら、私のサロンでは遠慮せず相談してほしいです。

写真やカラーチャート、ネイルチップなども使いながら、希望するデザインを一緒に考えていきたいと思っています。大切なのは、こちらが一方的にデザインを決めるのではなく、お客様自身が納得して選べることだと思います。

ネイルの施術中、手話はどうする?

ここで一つ、ネイルならではの疑問があります。手話は手を使って会話します。でも、ネイルの施術中は、お客様の手を預かって作業をします。「それなら、施術中は手話ができないのでは?」と思うかもしれません。

確かに、両手を自由に動かせない場面もあります。ただ、手話の中には片手で表現できるものもありますし、簡単なうなずきや表情でも意思を伝えられます。

もちろん、片手だけでは伝えにくいこともあります。そういうときは、いったん施術を止めて、手話で確認する方法も考えられます。また、施術前のカウンセリングで、デザインや手順について十分に相談しておくことも大切だと思います。

どの方法が話しやすいかは、お客様によって違うと思います。手話や筆談など、希望する方法を最初に伺い、途中でも確認しながら進めていきたいです。

ネイルと手話は、どちらも手を使うものです。だからこそ、施術中にどのような方法でコミュニケーションを取るのがよいのか、これからもっと考えていきたいです。

手話とITで、もっと話しやすいサロンに

私は美容だけでなく、ITの仕事にも関わっています。その経験も、将来のネイルサロンに生かせるのではないかと考えています。

例えば、音声をリアルタイムで文字に変換する仕組みです。施術中に私が話した内容を、目の前のタブレットなどに文字で表示できれば、お客様は手を自由に動かせなくても、説明を確認できます。

ネイル施術中にタブレットの文字表示でお客様と確認する男性ネイリストのイラスト
文字でも確認しながら施術を進められる、将来のサロンのイメージです。

お客様は、片手でできる手話やうなずきなどで返事をすることもできます。さらに、必要なときは施術を止めて、手話や筆談で詳しく確認することもできます。

先日、初めてろう者の先生とオンラインで手話のレッスンを受けた際、筆談の便利さを改めて感じました。手話だけで何でも伝えようとするのではなく、その場に合った方法を使うことが大切なのだと思います。

将来は、手話、筆談、音声認識、写真やデザインサンプルなどを組み合わせて、お客様が希望を伝えやすい環境を作ってみたいです。

もちろん、音声認識には誤変換もあります。大切な内容は文字を表示するだけで終わらせず、お客様と確認しながら進める必要があります。

ITを使うこと自体が目的ではありません。お客様が不安なく、自分の希望を伝えられるようにすること。そのために、便利な仕組みを取り入れていけたらと思っています。

誰もが気軽に来られるサロンにしたい

将来ネイルサロンを開くことができたら、聞こえる人も聞こえない人も、誰でも気軽に利用できる場所にしたいと思っています。その中でも特に、ろう者や難聴者の方が、安心して相談できるサロンにしたいです。

もちろん、聞こえない・聞こえにくい方でも、普段からネイルサロンを利用し、不自由なくコミュニケーションを取っている方もいると思います。

一方で、もしコミュニケーションに不安を感じて、希望するデザインを十分に伝えられなかった経験がある方がいたら、私のサロンでは気軽に相談してもらいたいです。爪の長さや形、ジェルの種類、カラー、装飾など、お客様が納得できるまで丁寧に確認したいと思っています。

そして、何よりも大切にしたいのは、ネイルを楽しんでもらうことです。自分が思い描いていたデザインが少しずつ形になっていく。最後に仕上がった爪を見て、笑顔になってもらえる。

帰るときには、「今日は来てよかった。また来たい」と思ってもらえる。そんな、幸せな気持ちで帰れるネイルサロンを作れたらうれしいです。

仕上がったネイルを見て笑顔になる女性のお客様と男性ネイリストのイラスト
ネイルを楽しみ、笑顔で帰ってもらえるサロンにしたいです。

いつか、自分のネイルサロンを開きたい

実は、将来は本当に自分のネイルサロンを開きたいと考えています。そのために、これまでネイルの勉強を続け、少しずつ道具もそろえてきました。まだ技術を磨く必要がありますし、開業する時期も決まっていません。

現在は手話通訳士を目指しているため、ネイルの本格的な勉強はいったん休んでいます。でも、ネイルを諦めたわけではありません。今は手話の実力をしっかり身につけ、その後にネイルの技術もさらに高めていきたいと考えています。

美容師免許を取得し、ネイルやメイク、IT、そして手話を学んできました。一見すると別々に見える経験ですが、いつかそれらが一つにつながるかもしれません。

まずは手話通訳士を目指して、今できることを積み重ねていきます。そして将来、手話でお客様の希望を聞きながら、ネイルを楽しんでもらえるサロンを実現できたらと思っています。

まだ先の夢ですが、少しずつ形にしていきたいです。